こんにちわ。生産部の渡邊です。
最近手がけているお仕事の中で透明プラスチックを使う製品が増えて参りました。透明プラスチックといっても多数あり、それぞれ特徴や性能が異なります。製品に合った透明プラスチックの選択が必要になります。その豆知識を少しご紹介します。
まずはPVCフィギュアでまれに使うのですが、PVCも透明があります。透明度は劣りますが接着や塗装のりも抜群の優秀な樹脂です。硬度も調整でき加工性に優れていて、しかも価格も非常にリーズナブルな樹脂です。
PPにも透明がありますが、透明度はPVCよりも悪く、どちらかというと乳白色に近いかと思います。変形が限度をこえると白化しますが、折り曲げ強度には非常に優れている樹脂です。通常塗装のりは悪く、塗装前に下地のプライマーを塗る工程が増えてしまいます。耐熱性に優れている樹脂です。
それでは透明度に優れた樹脂はなんだと思いますか?クリスタルやガラスには及びませんが、メタクリル樹脂(アクリル)が透明度が高くディスプレー商品や光の乱反射を生かした製品にはもってこいの樹脂かと思います。しかし、アクリルの成型は非常に難しく、気泡などをコントロールするのに苦労します。アクリル成型では日本は世界トップの技術をもっているそうです。今ではアクリルを使ったコップやケースなど上質な商品が沢山ありますが、難点とするならば、強度がなく、落下してしまうとすぐに割れてしまいます。
衝撃的な強度が必要な場合は透明ABSやPCをつかうことで強度アップになりますが、透明度が若干落ちます。それぞれの用途にあった材料選択をしてオーバースペックにならないように日々コストを意識して製品作りをしております。